内臓脂肪の解消には、適度な全身運動が効果的です。十分に体を動かせば、肥満の解消だけでなく、体力を高め、気分転換や記憶力のアップ、学習能力の向上なども期待できます。それには、週3回程度の運動が不可欠です。
小中学校には体育の授業が週に2時間くらいありますが、そのほかに週1回程度は運動をする機会をつくりたいものです。運動内容は何でもOKです。サッカー、野球などのリトルリーグや、水泳、体操、柔道、バレエ教室など、関心を示すものをすすめてみてください。競技スポーツでなくても、毎日30分、犬の散歩に行くのもよいでしょう。
最近、夜更かしや睡眠不足が肥満の要因となることが確認されています。小中学生を対象にしたいくつかの調査では、睡眠時間が不足しているグループは、十分に睡眠をとっているグループに比べ、肥満や高血圧のリスクが高いことがわかりました。
また、睡眠不足が摂食にかかわる脳内ホルモンのバランスを乱すという報告もあります。夜更かしをして睡眠時間が短くなると、食欲を抑制するホルモン(レプチン)が減って、食欲を促すホルモン(グレリン)が増え、そのほかのホルモンにも変調がおこります。その結果、空腹感が強くなったり、こってりしたものを食べたくなったりするのです。逆に十分に睡眠をとれば、レプチンの働きが促され、間食やまとめ食いなども抑えられるようになるといわれます。
このような生活習慣の乱れは、大人の生活習慣などの反映といえなくもありません。親は子どもの鏡、親子が一緒になって食事・運動・生活リズムを改善していくことが大切です。
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